ここ数週間、オランダとヨーロッパは猛暑に見舞われている。
熱ストレスは、ホーンで開催されるアイアンマン・トライアスロンに出場する選手など、パフォーマンスを発揮したいアスリートにとって深刻な脅威となりうる。熱ストレスは、特に、それに気づき、治療が間に合わなければ、非常に危険である。体が十分な熱を発散できない場合に起こり、体温が上昇し、深刻な健康問題が生じる可能性がある。
幸いなことに、スポーツ大会では、距離を調整したり、スポンジや給水所を増設したりするなど、ヒートストレスを防ぐための対策を講じることができる。しかし、アスリート自身もオーバーヒートから体を守る対策をとることができる。
その一つが、冷却ベストや帽子などの冷却グッズの使用である。これらの製品がオーバーヒートの防止に役立つことが研究で明らかになっている。
ラドバウド大学（Radboud UMC）の研究者で熱ストレスの専門家であるThijs Eijsvogels氏によると、冷却ウェアやアクセサリーがオーバーヒートの防止に役立つという証拠が増えつつあるという。
ある研究*では、サイクリストが20キロのタイムトライアルで冷却ベストを着用した。冷却ベストを着用したサイクリストは、着用しなかったグループよりも平均51秒速かった。さらに、冷却ベストを着用したサイクリストは、運動中の体温が低く、運動後の疲労も少なかった。
別の研究**では、10キロのランニングレース中に冷却キャップを着用すると、体温が0.4℃下がることが示されている。これは大したことではなさそうだが、パフォーマンスの良し悪しを分けることになる。
しかし、これらの冷却製品は具体的にどのように機能するのだろうか？皮膚に冷たい面を作ることで、身体の熱を放出させるのだ。これにより、体温が上がりすぎるのを防ぎ、運動中のアスリートを涼しく快適に保つことができる。
プロのアスリートであれ、単に夏に運動を楽しむ人であれ、暑さから身を守ることは重要だ。そして、冷却製品は、体に過度の負担をかけることなく、最適なパフォーマンスを発揮するための助けとなる。これらの製品が機能することは明らかであり、熱ストレスを防ぎ、運動能力を向上させるために重要な貢献をすることができる。
INUTEQはオランダの企業で、アスリート、産業労働者、警察官、消防士、軍人のための革新的な冷却ウェアとアクセサリーの開発・製造を専門としている。同社は熱生理学と熱ストレスの専門家と協力し、最先端の素材と技術を駆使して、効果的で快適な着心地のクーリング製品を開発している。INUTEQシリーズには、冷却ベスト、冷却バンダナ、冷却帽子、冷却タオル、冷却リストバンドなどがある。
*科学雑誌『Medicine and Science in Sports and Exercise』に掲載。この研究は、オーストラリアのキャンベラ大学の研究チームによって行われた。
**イギリスのブライトン大学の研究者が実施。European Journal of Applied Physiology誌に掲載された。