COVID-19は伝染力が強いため、医療従事者は防護服を着用して作業しなければならないが、通気性のない、あるいはほとんどない服を着用しなければならない。優れた防護服は彼らの仕事には不可欠だが、防護服の下の温度は36度に達することもあり、快適さが損なわれる。東京オリンピックのトップアスリートのために開発された冷却ベストは、COVIDケアで使用できるように改良された。

トップアスリートのための冷却ベスト
運動生理学者であり、オリンピック大会プロジェクトサーモ東京のプロジェクトリーダーであるThijs Eijsvogels氏は、次のように説明します。“トップスポーツ用の冷却ベストは、運動の前後に素早く冷却するために開発されたため、すぐに使用するには適していませんでした。COVIDケアは長期的な展開が目的であり、ケア活動中にベストを着用します。ベストはより長い期間冷却し続ける。

冷却ベストはすでに使用されていたが、その効果に関する研究が進行中であった。TNO とRadboudumcによって実施されたこのCOOLVID研究では、COVIDケアに従事するRadboudumcの17人の看護師が追跡された。彼らは2日間追跡され、1日は冷却ベストを着用し、1日は着用しなかった。彼らは、医療服の上と防護服の下にベストを着用した。とりわけ、体温と心拍数が測定され、快適さや暑さの経験などの主観的尺度も測定された。

勤務中の暑さに悩まされることは少なかった
温度に掲載されたこの結果は、防護服の下の温度が上昇しても、参加者の体温はわずかに上昇したが、非常に上昇したわけではなかったことを示している。冷却ベストは体温にほとんど影響を与えなかった。しかし、冷却ベストを着用した日の心拍数は1分間に数回低かった。しかし、最大の違いは介護者の主観的な認識であった。COOLVID 研究の共同研究者である生理学専攻の博士課程学生Yannick de Korte氏： “冷却ベストなしでは、看護師のほぼ90％が不快感と暖かさを経験します。冷却ベストを着用した場合、これを経験するのは20～30%に過ぎません。従って、仕事をしなければならない状況は、より快適で心地よく感じられます。ほとんどの人がこう言っています：私は普段、防護服なしで仕事をしているので、冷却ベストがあれば仕事ができます。

医療熱ストレス
COOLVID研究は、TNOのbrains4coronaプログラムの一環として、医療熱ストレスプロジェクト内で、Thermo Tokyoプロジェクトに基づいてRadboudumcによって実施されました。この研究はZonMwから資金提供を受けている。研究者らは、冷却ベストの使用に関するインフォグラフィックを作成した。このインフォグラフィックは9ヶ国語に翻訳されており、EU Horizon 2020（ヒートシールド番号668786）の支援を受けている。

論文について
『Temperature』誌に掲載：この論文では、看護師が暑さを感じると、冷却ベストを着用することで、暑さによる負担が軽減されることが示された。

ドローイング：ラドバウドUMC